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B Corp認証プロセス見直し アンケート結果

B Corp認証プロセス見直し アンケート結果

BIAの項目を含めたB Corp認証プロセスは数年に一度見直しが行われ、時代に即した形に、そしてより良い基準となるように改善がされる。もちろん、B Corpは全てのステークホルダーを考慮するべきと定義しているのだから、B Corp認証を管理するB Lab(B ラボ)のやり方も全てのステークホルダーに意見を聞くことから始まる。今回、2020年12月にキックオフ、全世界へアンケートを配布し1000の回答が寄せられた。

B Labにはその認証と活動のガバナンスのため、理事会(Board of Directors)、評議会(Global Governance Council)、そして認証基準の諮問委員会(Standards Advisory Council)が存在する。メンバーはB Labのホームページに公開されているが、世界各地域のB Lab、多様な企業、同じように基準を管理する団体の代表者から成る。

まず最初のアンケート結果の概要

  • B Corp認証の要件として最低限必要な、具体的な業績が求められており、引き続き探る必要がある。
  • 正義、公正、ダイバーシティ&インクルージョン、最低賃金、腐敗防止と倫理、人権、従業員のエンゲージメントと満足度は全ての企業にとって行動を起こすべき重要な要素と捉えられている。サプライチェーン・マネジメント、水の持続的管理、廃棄物管理も、全ての企業とは言えないが一部の企業には重要と捉えられている。 
  • 基準について様々な点を考慮すべきではあるが、特に、明確さ、継続的な改善、社会・環境問題への包括的アプローチが重視される。

さらに詳細なレポートでは、属性別の回答状況が見られる。

アンケートの回答者

回答者の地域属性はだいたいB Corp認証を取得している企業の分布に即しているが、欧州とイギリスがより大きい割合となっている。

B-Corp-調査-国別
B Labのレポートより

また所属の半分はB Corp認証済の企業だが、そうでない企業からの回答も多く、これから取得を考えている企業の声も多く拾えているのではないだろうか。

B-Corp-調査-属性別
B Labのレポートより

B Corpとなるにふさわしい要件

上記要点の1点目にある結論の根拠であるが、
「ビジネスの力を活かしてより良い世界を実現するリーダーとして、何か特定の社会・環境問題に対して意味のある行動をとっていることは必須要件である。」
という設問に対し、属性問わず賛成の声が非常に多かったということだ。
下の表は左は地域別、右は所属別に、上記の設問に賛成かどうかを5段階(「5」が強く賛成)で回答を求めた結果。

B-Corp-調査-具体的アクション
B Labのレポートより

B Corpは第三者に「良い会社」と認められて太鼓判をもらうだけではない。良い会社の「リーダー」として世界を、具体的なアクションを伴ってひっぱっていくのがB Corp認定された企業である、そうでありたい、あってほしいと考える人が多いことが証明された。B Labが様々なイニシアティブを起こして活動しているが、その方向性が間違っていないことが確認されたとも言えるかもしれない。

また最近、例えば流行語のように政府や企業から発言のある「二酸化炭素排出実質ゼロ」、だが宣言だけでは前に進まず、気候変動の悪影響は既に今も明日も被ることになる。必要とはわかっていても具体的には何をすべきなのかと路頭に迷う多くの企業にベストプラクティスを提供して、ネットゼロへの道を先導していく役割が非常に求められているだろう。

企業が取り組むべき重要なトピック

社会・環境問題は無限にあるが、特に企業が取り組むべき問題として選ばれたトピックは、正義・公正・ダイバーシティ・インクルージョン(JEDI)、最低賃金、腐敗防止と倫理、人権、従業員のエンゲージメントと満足度であった。サプライチェーン・マネジメント、水の持続的管理、廃棄物管理も企業の業種・業態によって一部の企業には重要と捉えられている。 

B-Corp-調査-課題
B Labのレポートより

コロナを経た今だからこその回答という側面もあるかもしれない。コロナがオポチュニティとなって増益できたビジネスもあれば、物理的な接触に意味のあるビジネスは非常に苦しい。国・地域レベルで「持てる国」「持たざる国」に分かれている側面もあろう。MDGやSDGで推進してきた世界の不平等軽減が逆戻りしてしまった。そしてリモートワークにより五感で読み取ることができない従業員の心身の健康をどう測り維持するのか。そうした課題を抱えたステークホルダーたちの関心が、公平性や従業員に関するトピックに集中しているのであろう。環境問題関連が意外と高位にランクインしていないが、地域別に見ると、先般世界最大級のCO2削減目標を掲げたイギリスでは2番目に関心が高かった。

アジアは、腐敗防止と倫理、人権、従業員のエンゲージメントと満足度、環境管理、従業員の声がトップに挙げられた。

B Corp基準に求めること

地域の認知度によって多少の違いがあると見られるが、B Corpの基準に求めることは、明確さ、継続的な改善、社会・環境問題への包括的アプローチが多く選ばれた。これらは既にB Labが取り組んできたことであるが、継続的な改善や包括的アプローチを基準自体に求められるほど、グローバルスタンダードになっているということかもしれない。

B-Corp-調査-基準に求めること
B Labのレポートより

プロセス見直しの今後

変更の可能性もあるが、B Labの予定としては、今年4~9月にかけて、必要あれば世界各地域でアドバイザリーグループ新たに結成しながら、ワークショップなども行い更に声を集めていく。そして10~12月にかけて変更案のドラフトを作成、来年の1~3月で限定した企業等でテストを行い、その後一般公開して更に意見を募る、といった長いプロセスになる。

意見は常にオープンなので、第1回目のアンケートに今から回答もできるし、standardsmanagement@bcorporation.netに直接意見送付も可能だ。