日本でもおなじみのボディショップ。1976年イギリスに誕生し、2006年にはロレアル傘下となったが、2017年からはブラジルのB Corp、ナチュラ傘下となっている。日本では1990年からイオンフォレストがフランチャイズ契約を結び販売を行ってきたが、2020年6月にフランチャイズ元であるボディショップ・インターナショナル(BSI)に全株式譲渡、一方イオンフォレストは「ザボディショップジャパン」に改名し、BSIの子会社として引き続き販売を行っている(参照)。
ボディショップは親会社ナチュラの影響も受け、B Corp認証を2019年9月に取得した。当時のPioneer Postの記事によると、B Corpを取得することは全社での取り組みとして、大胆にもB Corp取得をボーナススキームに同期させ、取得できなかったら従業員はボーナス無し、と腹をくくっていたそうだ。それもそのはず、本社に加えて20か国に及んで展開する14の子会社それぞれにアセスメントを行い、1年以内に認証を取得するという野望を実現しようとしていたからだ。本社合わせて15社のBIA結果を従業員数をベースとした加重平均で算出したところ、82.6点を獲得でき、晴れてボーダーラインを超えてB Corp取得となった。
B Corp取得にはナチュラの影響を受けたとはいえ、ボディショップは「エシカル」面でのパイオニアだった。1970年代の設立当時から動物実験を行わず、自然由来の原料を使っており、フェアトレードを行う化粧品ブランドとしても名高い。
2016年からは、ブランドステートメントに即して2020年までに成し遂げる14の目標を設定した「Enrich Not Exploit™ Committment」プログラムを実施してきた。人、製品、地球の3つの領域にわたって様々な活動を展開していたが、2018年には一度幕を閉じ、2021年からの新しい戦略立案にリソースを集中させている。
そんな素晴らしい会社でもB Corp認証を取得するために、「タフだけど優しい」B Lab(Bラボ)に証明する資料を提示するという作業はなかなか苦労したようだ。2019年の取得に貢献した子会社の中に日本は無かったが、2020年の株式譲渡によって、当時90.5点をマークしたBSI傘下となっており、改めて日本の活動に注目だ。