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B Corp認証プロセス見直し概要発表

B Corp認証プロセス見直し概要発表

B Corp認証が誕生してから15年ほどが経過。この間にも世界に通用する高い基準を求めてB Corp認証プロセスの見直しや様々なグローバルイニシアティブとのコラボレーションが何度も行われている。

今回の見直しは2020年末にキックオフ、半年後には全世界の様々なステークホルダーによるアンケート結果が発表された。そしてその更に半年強経過して、いよいよ見直しの方向性が発表された。

その原案によると、環境やガバナンス、社会的影響など10程度のトピックから成る新しいパフォーマンス要件が開発されるそうだ。新プロセスで、認証取得を目指す企業はBIAに加えてこのパフォーマンス要件を満たす必要がある。もちろんこの大きな改訂には様々なフィードバックを受けながら改善を積み重ねると共に、時間的猶予も十分に確保される。2022年前半にこの新しいパフォーマンス要件の開発に注力、2022年後半から関心のある企業を対象にテストを実施、フィードバック期間を経て、実際の運用は2023年以降になる。なおこのテストに興味のある企業は2022年4月30日までにGoogle formに回答すると参加できる。

新しいパフォーマンス要件には以下の項目が含まれる予定だ。

  • パーパス(企業の存在意義):企業が与える影響力とステークホルダーへの配慮を含む、定義された目的に従って行動すること
  • 倫理と腐敗防止:倫理的に行動し、腐敗を防止、また自社の事業活動やバリューチェーンにおいて、それを実行するための適切な慣行を備えていること
  • インパクトマネジメント:事業がもたらす影響を総合的に管理し、意思決定においてすべてのステークホルダーに配慮すること
  • 生活賃金:労働者が自分自身と家族のために適切な生活水準を確保できるようにすること
  • 労働者のエンパワーメント:労働者同士が協力し合い、自分たちの(集団としての)意見を述べ、経営者に責任を負わせることができる体制であること
  • 人権:人権を尊重し、人権に対する悪影響は予防・軽減・是正されてること
  • JEDI (正義、公平性、ダイバーシティ、インクルージョン):多様性を尊重し、公正で公平な社会の実現に貢献していること
  • 気候変動:自社の事業活動やバリューチェーンにおいて、気候変動とその影響に対処するため、科学的知見に基づく気候変動対策を講じていること
  • 環境マネジメント:廃棄物・エネルギー・水・CO2排出・生物多様性を網羅した環境マネジメントシステム(EMS)を構築し、事業活動によるマイナスの影響を最小化し、プラスの影響を追求する姿勢を示していること
  • コレクティブ・アクション(企業を超えたムーブメント):公平で包括的、かつ再生可能な経済を実現するために、ビジネスコミュニティ・業界・法規制の中で、政治的な提言・ベストプラクティスの共有・大々的なパートナーシップやコラボレーションなどの行動を起こしていること
  • リスク基準:既に普遍的に適用されているものに加え、ビジネスモデルや企業行動がもたらす特定の重大な影響を及ぼすものについて追加要件を遵守すること。(これは多国籍企業に対する特定の要求事項、BIAの一部となっている開示質問(武器を販売しているか、など得点に関係ないが企業の基本的情報を求める質問群)、認証審査プロセスに進む前の業種に関するチェックなどを通じて要件が設定される)


.これらはまだ原案で、B Corp認証機関であるB Lab側の調査やステークホルダーからの意見に基づいて、継続的に改訂・追加・削除され、持続可能な調達など他のトピックの検討もされるそうだ。

この要件は今のBIAプロセスに追加されるものとなるが、複雑で認証を受けようとする企業の負担が重くならないように配慮される。むしろB Corp企業に対する期待値を明確にし、結果的にプロセスがスムーズに進むようになることを目的とされている。また、特定の分野で基準を満たすような第三者認証を取得していればそれを証明としてクリアできるような工夫もされる。